2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-10 農業とAI

[2G3-OS-10c] 農業とAI(3)

2018年6月6日(水) 15:20 〜 16:40 G会場 (5F ルビーホール飛天)

16:00 〜 16:20

[2G3-OS-10c-03] 牛の分娩予兆として映像から観測可能な状態の検知

〇沖本 祐典1、菅原 一真1、斎藤 奨1、中野 鐵兵1,2、赤羽 誠1,2、小林 哲則1、小川 哲司1 (1. 早稲田大学、2. 知能フレームワーク研究所)

キーワード:第一次産業、画像処理、クラウドソーシング

本研究では,映像から分娩予兆に寄与する情報の抽出を目指し,
画像情報から観測可能な分娩の予兆を検出可能かどうかを調査した.
畜産農家の負担を減らし,分娩時における牛の死亡事故を防ぐため,
非侵襲性のカメラから取得した動画像情報を用い,分娩予兆検知を行うことが望まれている.
しかしながら,牛の分娩において整備された大規模データセットはないため,
動画から分娩予兆をend-to-endで推定することは現実的ではない.
そこで本研究では,分娩予兆として観測される牛の特徴的な状態
(起立/臥床,尾の拳上,尿膜・羊膜の露出)を動画から検出することを試みる.
このため,クラウドソーシングを用いて牛のモニタリングデータセットを構築した後,
畳込みニューラルネットワークを用いた状態検知システムを学習し,構築したデータセットで評価を行った.
実験により,牛の起立状態と尿膜・羊膜の露出状態の検出はよい性能で可能であり,
これらの状態は動画からの分娩予兆検知に寄与する特徴であることが示唆された.