2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-10 農業とAI

[2G3-OS-10c] 農業とAI(3)

2018年6月6日(水) 15:20 〜 16:40 G会場 (5F ルビーホール飛天)

16:20 〜 16:40

[2G3-OS-10c-04] 画像処理技術を用いたトマトの体内水分量制御手法の検討

〇難波 脩人1、辻 順平1、能登 正人1 (1. 神奈川大学大学院)

キーワード:水ストレス栽培

水ストレス栽培は潅水量を故意に減らすことで果実の糖度を上げる栽培方法である.潅水量を故意に減らすことは熟練農家の経験と勘が必要なため,新規就農者が水ストレス栽培を行うことには困難が伴う.必要とされるのは,新規就農者でも簡単に水ストレス栽培を行える技術である.そのような背景のもと,我々は潅水作業を自動化する潅水制御方法を考えた.潅水制御を行うためには植物の体内水分量が潅水によってどの程度変化するかを明らかにしなければ潅水制御方法の確立は困難である.本研究では植物の体内水分量と潅水に対する反応を表すモデルを隠れマルコフモデルを用いて設計し,潅水制御に用いることが可能であるかの検討を行う.新規就農者に向けた技術は低コストであることが望まれるため,潅水に対する反応は植物の葉のしおれを対象にOptical Flowを用いて測定する.Optical Flowから得た値をもとに体内水分量を推定し,潅水量を決定することが可能であるかの評価を行った.トマトの栽培を通して行った実験の結果,特定の条件下においてOptical Flowから得た値は植物の体内水分量の変化を反映していることが明らかになった.