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[3A1-05] 類似度学習を用いた敵対的訓練による特徴表現の検閲
キーワード:敵対的訓練、深層学習、公平性・プライバシー
深層学習は多様なタスクで予測精度を向上させることが報告されている一方,実世界への適用を考えると,認識精度だけでなくさまざまな社会的な制約が問題になる場合がある.例えば社会システムの一部として機械学習を利用する場合は,人種や性別など,公平性に問題があるような情報を含む表現を判断に利用しないことが求められる.しかし,深層学習は最適化の結果ブラックボックスに表現を獲得するだけであり,獲得した表現がどのような情報を持つかを 予期することは容易ではない.本稿では,学習される特徴量が不適切な情報を持たないように明示的な制約を加える方法として,2つのサンプルに紐付いた特徴表現のペア同じグループに属するかを判別する類似度識別器を用いた敵対的訓練の枠組み( 類似度学習を用いた敵対的訓練)を提案する.また,提案した枠組みに基づく具体的な方法として,Similarity Confusion Training(SCL)とLearned Similarity Maximization(LSM)の2つを提案し,ウェアラブルセンサを用いた行動認識におけるユーザ匿名化タスクでその有効性を確認する.