2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-12 マイニングと知識創発

[3F2-OS-12b] マイニングと知識創発(2)

2018年6月7日(木) 15:50 〜 16:50 F会場 (4F ガレリア)

16:10 〜 16:30

[3F2-OS-12b-02] テキスト解析に基づく学術論文の定量的評価方法の検討

〇清水 勝太1、高間 康史1 (1. 首都大学東京)

キーワード:学術論文、研究評価

学術論文は,知識創発にとって重要な情報源の1つである.近年では,インターネットの普及に伴い,Webで大量の学術論文が流通しており,多くの研究者が電子的にそれらを利用している.流通する論文などの研究情報の量と人間の処理能力のギャップが増大し,読むべき論文の選択が研究者にとって以前よりも負荷の大きい作業になっている.その結果,選択基準の一つとして論文や学術雑誌の評価指標が利用されている.しかし,多くの研究評価指標は論文の被引用数をもとに算出されることなどから,研究の内容評価に用いられることは疑問視されている.こうした状況に対して,研究者が論文から知識を得るための選択基準として評価方法が必要であると考える.以上のことから,本稿では,既存評価が高い権威的な論文集合を基準とした,類似度による論文の評価方法と要約評価指標ROUGEを用いた論文の一貫性に関する評価方法を提案し,その有効性を検証する.評価実験により,権威的な論文と類似している論文は既存指標SJRも高い傾向にあることを示す.また,ROUGEを用いた評価方法では,CellよりもCell Reportsの方が,一貫性が高いことも示す.