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[4B2-OS-19d-02] フィールド撮影データは何を語るか?
キーワード:身体知、フィールドワーク、一人称視点、間合い
筆者らは2012年から長野県の野沢温泉村で祭りの準備作業に関するフィールドワークを行なっている.そこでは,最大100名にも及ぶ人々がさまざまな準備作業に従事するさまをビデオ収録し,分析している.このようなフィールド撮影データは,第一義的には,調査対象となる人々が個々の場面での活動をことばや身体を用いてどのように組織しているかを記述・分析するための基礎資料である.しかし,これらの撮影データはまた,個々の調査者がその都度の場面で何/誰に注意を向け,その被写体とどのような距離感(= 間合い) で接していたかの一人称的視点からの記録でもある.本研究では,このような観点から,筆者自身の撮影データを対象として,6年間のフィールドワークで撮影時の間合いにどのような変化が生じたかを検討する.