2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-9 プロセス中心のシステムデザインとラーニングアナリティクス

[4H2-OS-9b] プロセス中心のシステムデザインとラーニングアナリティクス(2)

2018年6月8日(金) 14:00 〜 15:40 H会場 (10F スカイホール)

14:20 〜 14:40

[4H2-OS-9b-02] 算数文章題を対象とした作問プロセスシミュレータの設計・開発とオーサリングツールへの応用

〇岩井 健吾1、林 雄介1、松本 慎平2、平嶋 宗1 (1. 広島大学、2. 広島工業大学)

キーワード:学習支援システム

学習課題の関係的理解を促進するために有効な学習方法として作問学習がある.しかしながら,作問学習には問題点があり,(1)教授者にとっては学習者が作成する問題が多様なため問題の評価を行うのが困難とされ,(2)学習者にとっては問題解決と比較して認知負荷の大きな活動のため,支援なしに活発な作問活動を行うのは困難であるとされている.これに対して,先行研究において学習課題の情報構造の定義に基づいた学習支援システムの設計・開発を行うオープン情報構造アプローチが提唱され,そのアプローチに基づいた学習支援システムの設計・開発が行われている.作問学習を対象とした事例としては算数文章題があり,オープン情報構造アプローチを適用することで計算機上においても算数文章題の情報構造の自動診断およびその自動診断に基づくフィードバックが実現され,システムの有効性も学習効果の観点から示唆されている.一方で,残された研究課題として,作問過程に関する学習支援が十分に行われていないことが挙げられる.そこで,本研究では,この課題を解決する基盤となると考えられる作問過程の診断が可能な作問プロセスシミュレータの設計・開発を行った.