2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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インタラクティブ発表

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[4Pin1] インタラクティブ(2)

2018年6月8日(金) 09:00 〜 10:40 P会場 (4F エメラルドロビー)

09:00 〜 10:40

[4Pin1-36] 脳波を用いた両腕の運動方向分類器の開発

〇加藤 正起1、嶋田 総太郎1 (1. 明治大学)

キーワード:ブレインマシンインターフェース、脳波、サポートベクトルマシン

ブレインマシンインターフェース(brain-machine interface : BMI)とは脳活動を解析することで,脳から直接コンピュータや機械を操作する技術である.実生活では,両腕の協調作業が必要な場面は多いが,現在の多くのBMIの研究は片腕運動を前提としており,両腕運動を前提とした研究はほとんどない.アカゲザルを対象とした侵襲性の研究では両腕運動の軌跡予測において,片腕運動時の脳活動で学習した予測器を組み合わせたシステムよりも,両腕運動時の脳活動で学習し、両腕を同時に予測することのできるシステムの方が,予測精度が良いということが示された.本研究では,ヒトが両腕または片腕でリーチング運動を行ったときの脳波データから腕の運動方向を分類する分類器を開発した.実験の結果,両腕運動時の脳活動で学習した分類器の方が,片腕運動時の脳活動で学習した分類器よりも分類精度が高いことが分かった.本研究の結果は,両腕運動に対応したシステムを開発するためには,両腕運動時の脳活動で学習する必要があることを示唆する.