2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[1P4-J-10] 画像・音声: 生体と医療

2019年6月4日(火) 17:20 〜 18:40 P会場 (1F 展示ホール左奥)

座長:山崎 俊彦(東京大学) 評者:木村 昭悟(NTT)

17:40 〜 18:00

[1P4-J-10-02] マンモグラフィのdense breastの自動定量化に関する検討

〇井上 謙一1 (1. 湘南記念病院 乳がんセンター)

キーワード:乳癌検診、マンモグラフィ、高濃度乳房

[背景]乳癌検診において、dense breastの問題として判定方法が客観性に欠けるという点が挙げられる。今回dense breastの判定を、客観性をもって自動判定する方法を検討した。[対象と方法]当センターで撮影されたマンモグラフィの内、病変が描出されていないMLO画像197枚を対象とした。脂肪組織の輝度を基準とした相対輝度を計測した。次に各画像に対し乳腺組織の範囲をマスキングした画像を作成し、U-Netに学習させた。乳腺組織の範囲内の相対輝度を集計し、乳腺濃度として機械的に算出、人間による判定と比較した。[結果]マスキング範囲の一致率は、DICE係数で87.0%であった。乳腺濃度30%をカットオフ値とし、それ以上をdense breastと定義したところ、マンモグラフィ読影A判定職員による判定結果と比較し77%の一致率であった。 [結語]semantic segmentationを用いて、dense breastの客観的評価方法を作成した。こ手法を全国で統一して利用すれば、読影医によるdense breastの評価のぶれがなくなり、検診者に安定した結果を通知することができると思われた。