2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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オーガナイズドセッション » [OS] OS-2 データ流通社会における技術基盤と異分野連携

[2G3-OS-2a] データ流通社会における技術基盤と異分野連携(1)

2019年6月5日(水) 13:20 〜 14:40 G会場 (302A 中会議室)

早矢仕 晃章(東京大学)、大澤 幸生(東京大学)

14:00 〜 14:20

[2G3-OS-2a-03] 三層ニューラルネットワークにおけるRing-LWEベース準同型暗号を用いた効率的なプライバシー保護推論処理

〇手塚 雄大1、王 立華1,2、林 卓也2、Kim Sangwook1、為井 智也1、大森 敏明1、小澤 誠一1 (1. 神戸大学、2. 国立研究開発法人 情報通信研究機構)

キーワード:プライバシー保護、準同型暗号、機械学習

データのプライバシーへの懸念が膨大なデータの利活用を妨げている.プライバシーを保護した上でデータ解析を行う技術は重要である.本研究では,Ring-LWEベースの準同型暗号を用いて三層ニューラルネットの内積演算を効率よく行えるプライバシー保護機械学習モデルを提案する.提案モデルは,入力データを暗号化して,その識別結果を受け取るクライアント,学習済モデルを用いて暗号化された入力に対する識別結果を計算するサーバで構成される.これにより,クライアントはデータのプライバシーを漏らすことなく,モデル製作者はモデルを公開することなくデータの解析を行うことができる.提案手法では,一つのクラスの推論処理に対して,10.549 [ms]の時間を要する.また,Sigmoid関数やReLU関数の場合に近い精度で推論処理を行える.