2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4L2-J-13] AI応用: 就業/学の現場改善

2019年6月7日(金) 12:00 〜 13:40 L会場 (203+204 小会議室)

座長:大西 貴士(NEC/産総研) 評者:市川 淳(神奈川大学)

12:00 〜 12:20

[4L2-J-13-01] 待機児童問題へ応用可能なマッチング問題と資源配分問題の融合問題

〇八尋 健太郎1、山口 知晃1、Ismaili Anisse2、横尾 真1 (1. 九州大学 大学院システム情報科学府、2. 理化学研究所 革新知能統合研究センター AIP)

キーワード:マッチング問題、資源配分問題、待機児童問題

本論文では,学生・プロジェクト・リソース間の割当問題 (SPR) を考察する.従来のマッチング問題では,各プロジェクトの容量が外生的に与えられると仮定するのが一般的であるが,SPRでは,各プロジェクトの容量はリソースの配分によって内生的に決定されるものとして扱う.SPRを解く手法として,将来の動向予測や過去の情報に基づきリソースを配分し,プロジェクトの容量を決定した上で,学生をその容量の下で割り当てるアドホックな手法が現在一般的に用いられている.しかしながら,この段階的な解法では,学生の選好に基づく適切なリソース配分が行われていない場合,望ましいマッチングを返すことはできない.このような事態を回避するために,二つの手順に分けて問題を解くのではなく,一度に解くことが望まれる.本論文では,まず,SPRに関する様々な問題を定義し,その計算複雑性を考察する.その後,公平性と効率性の両立不可能性に基づき,SPRを解くメカニズムを提案する.最後に,提案メカニズムとSPRで動作する既存メカニズムを公平性,効率性の観点から比較を行い,提案メカニズムの性能を評価する.