2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4L3-J-8] ソフトコンピューティング

2019年6月7日(金) 14:00 〜 15:40 L会場 (203+204 小会議室)

座長:石畠 正和(NTT) 評者:佐々木 耀一(日本電気株式会社)

15:00 〜 15:20

[4L3-J-8-04] 目的関数の探索難易度を考慮した探索法に関する検討

〇丹羽 健斗1、吉川 大弘1 (1. 名古屋大学)

キーワード:多目的最適化、探索難易度、探索資源分配

近年,進化計算の工学的応用が盛んとなっている.これらの実世界多目的問題においては,目的関数の特性と探索難易度がそれぞれ異なる.そのため,MOEA/Dのように,探索資源を各目的関数に均等に分配すると,難しい目的関数の最適化が進まない一方で,簡単な目的関数が優先的に最適化される.したがって,簡単な目的関数に偏った探索が行われる.多目的進化計算手法の評価指標として最も代表的なHV (Hyper Volume)などにおいては,偏った探索の方が高い評価となる場合がある.しかし,実問題においては,各目的関数が均等に最適化されることが望ましい.そこで本稿では,目的関数の探索難易度に応じて探索資源を動的に割り当てる手法を提案する.そして,2目的,4目的の問題を用いて,目的関数間の探索の均等さに対する定量的な評価を行った.実験の結果,パレート解の可視化結果から,目的関数間の探索の均等さが定量的に評価できることを確認した.また,提案手法が従来のMOEA/DやMOEA/D-DRAと比較して,均等な探索を行えることを定量的に確認した.