2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

講演情報

インタラクティブセッション

[4Rin1] インタラクティブセッション2

2019年6月7日(金) 09:00 〜 10:40 R会場 (1F 展示ホール 中央)

09:00 〜 10:40

[4Rin1-17] プログラムの静的特性を楽曲で表現する可聴化システムの開発とプログラミング支援への応用

六沢 一昭1、〇渡邉 彰吾1 (1. 千葉工業大学)

キーワード:可聴化、プログラミング支援

本論文は, プログラムの静的特性を楽曲で表現する可聴化システムの開発とプログラミング支援への応用について述べたものである.

ソフトウェアの品質向上を図るためソースコードの静的解析が行われている.
様々な静的解析ツールによる解析結果は画面に出力される(可視化).
そこで本研究では音への出力(可聴化)を試みる.
可聴化することでマルチタスクや視覚障害者支援ツールとしての利用が期待できる.

単なる音の羅列や同じリズムパターンによる可聴化は飽きやすいといった問題がある.
そこで本研究では自然な楽曲による可聴化を試みる.
自然な楽曲にすることで飽きやすさの改善が期待できる.

本システムはプログラムの1行を1小節として楽曲を生成する.
ネストの変化や制御構造, 1行の複雑さなどからコード進行や伴奏, リズムなどを決定する.
ソースコードの静的解析はコーディング規約違反に着目する.
本研究ではコーディング規約違反箇所を不協和音で表現する.

学生20名に本可聴化システムを用いて規約違反箇所の検出及び改修を行ってもらった.
その結果, 本システムによって検出が容易となったため, 静的解析結果の可聴化の有効性が示された.