2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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オーガナイズドセッション » OS-11 人工知能におけるプライバシー,公平性,説明責任,透明性への学際的アプローチ

[3N1-OS-11a] 人工知能におけるプライバシー,公平性,説明責任,透明性への学際的アプローチ (1)

2020年6月11日(木) 09:00 〜 10:40 N会場 (jsai2020online-14)

荒井 ひろみ(理化学研究所)、福地 一斗(筑波大学)、工藤 郁子(東京大学)、中川 裕志(理化学研究所)

09:40 〜 10:00

[3N1-OS-11a-02] AIと情報受託者論の射程

〇赤坂 亮太1 (1. 産業技術総合研究所)

キーワード:アカウンタビリティ、信頼できる人工知能、信認関係、プライバシー

近時のAI開発に関する様々なガイドラインでは、信頼できるAIやそのための透明性やアカウンタビリティに言及されることが多い。そこではAIの挙動について利用者に納得してもらうための一定の配慮が求められる。これは法的にも議論されるべきである。他方で、ビッグデータの収集と解析を中心としたビジネスにおけるプライバシーの考え方として「情報受託者(information fiduciary)」という考え方が米国を中心に議論されている。これは情報主体と情報の利用者の関係を英米法の信託法における信認関係になぞらえ、情報の受託者に一定の義務を課すことでプライバシーを考えようというものである。
ここで検討したいのは今日における信認関係は幅の広い概念であり、知識や技術の非対称性をもとに結ばれる関係ともいわれることから、プライバシーに限らず信頼できるAIの提供と利用者の関係を情報受託者論として捉えられないかということである。
本報告においてはこの情報受託者論の射程が、AIサービスの提供にも及びうることを、米国における情報受託者論の主たる論者であるBalkinのテクストおよび判例から検討し、示す。

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