2021年度 人工知能学会全国大会(第35回)

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オーガナイズドセッション » OS-2 認知バイアス・多重解釈性とAI

[1E2-OS-2] 認知バイアス・多重解釈性とAI(1/1)

2021年6月8日(火) 13:20 〜 14:40 E会場 (OS会場 3)

座長:日髙 昇平(北陸先端科学技術大学院大学)

13:40 〜 14:00

[1E2-OS-2-02] 人狼でなぜ人は騙されるのか

認知バイアスからの考察

〇金泉 則天1、伊藤 毅志1 (1. 電気通信大学)

キーワード:認知バイアス、人狼研究、意思決定・合意形成

Alpha Zeroによって、将棋や囲碁などの二人完全確定情報ゲームは人間より強いプログラムが作られた。ゲームAIの研究は1つの区切りを迎えている。新たな次の課題として不完全情報ゲームである人狼が研究題材として扱われている。人狼知能プロジェクトという人狼に関する人工知能を作成するプロジェクトでは「人間と自然なコミュニケーションを取りながら人狼をプレイできるエージェントの構築」を究極の目標としている。人狼AIの研究は進められているが、人狼において人間がどのようにプレイしているのかに関する認知科学的研究はまだ少ない。本研究では、人間の意思決定過程において「人間はなぜ騙されるのか」に着目する。具体的には、似たようなストーリーでプレイヤの発言を少し変えたゲームを提示して、人間がどのように意思決定を行うのかを調べる実験を行った。その結果、騙されてしまう例と騙されない例を比較して、人間のバイアスが与える影響が示唆された。このことから、人狼ゲームにおいて人間は必ずしも合理的な判断をしないことが確認され、注目する発話内容によって様々な形のバイアスの影響を受けて意思決定を行っていることが明らかとなった。

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