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[1J2-GS-10d-05] 数値同定法とニューラルネットワークを用いた同定法との微生物種分類精度の比較検討
キーワード:ニューラルネットワーク、微生物同定、数値同定法
感染症治療において起炎菌の迅速且つ正確な菌種同定は抗菌薬適正使用のために重要である。数値同定法は、起炎菌について複数の生化学性状を試験し、各項目の陽性/陰性を積み上げる。この試験結果と既知菌株を試験して得られた各菌種の反応陽性率をマトリクス化したデータベースとを比較し、計算した尤度から菌種を推定する。多くの臨床検査室では、生化学性状に基づいた自動菌種同定装置が使用されている。当社が開発した「RAISUS S4」はその一つで、生化学性状を蛍光値として経時的に測定し、数値同定法により菌種を決定する。この蛍光値をより有効に活用し、迅速且つ正確な試験方法の確立を目的に検討を実施した。蛍光値を入力、菌種名を出力としたニューラルネットワークモデルの菌種同定精度を検証した結果、グラム陰性桿菌・グラム陽性球菌ともに培養2時間で高い正解率を示した。本法は表現型に基づいて菌種を分類する従来の方法を踏襲しており、さらに時系列データを扱うことも可能であるため、臨床検査室で有効な検査法となる可能性が示唆された。
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