2021年度 人工知能学会全国大会(第35回)

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[2I3-GS-5b] エージェント:マルチエージェントシミュレーション

2021年6月9日(水) 13:20 〜 15:00 I会場 (GS会場 4)

座長:福田 直樹(静岡大学)

13:20 〜 13:40

[2I3-GS-5b-01] 実データとシミュレーションを用いたMaaSの導入効果の評価

〇西田 遼1,3、金森 亮2、野田 五十樹3 (1. 東北大学、2. 名古屋大学、3. 産業技術総合研究所)

キーワード:マルチエージェントシミュレーション、オンデマンド型乗合交通、交通手段選択モデル

本研究では,マルチエージェント交通シミュレータと費用便益分析を用いたシミュレーションにより,MaaS の導入効果の評価を行う.事例として,2019年11月に静岡市で実施されたMaaS実証実験を使用する.この実証実験では,鉄道や路線バスに加え,オンデマンド型乗合サービスであるSAVS (Smart Access Vehicle Service) が導入された.シミュレータでは,SAVS車両と利用者をエージェントとして扱い,1日の交通状態を表現する.SAVS は配車経路最適化手法に,利用者は交通手段選択モデルに従って動く.またMaaS 導入の効果を定量的に評価するために,費用便益分析アプローチに従って,複数の観点(利用者・供給者・自治体など)からいくつかの指標を定義する.実データとシミュレーションを用いた分析の結果,MaaSの導入は費用効果の高い利益を生み出さなかったことがわかった.しかし,SAVSの車両数と料金を適切に設定すればサービスが成立することを示した.

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