[2Xin5-17] 機械学習を用いた走査型透過電子顕微鏡の収差計測
キーワード:走査型透過電子顕微鏡、収差計測、ロンキグラム
走査型透過電子顕微鏡(STEM)での高分解能観察においては,像のボケを引き起こすレンズの収差を補正する必要がある.収差を補正する上では,まず収差の値を正しく計測することが重要であり,簡便な計測手法としてロンキグラムを用いた収差計測法を開発してきた.しかし,ロンキグラムを用いた従来法では,コマ収差が大きい場合に条件によっては計測精度が著しく低下するため計測パラメーターの事前調整が必要であり,収差の計測・補正を自動化する上で課題となっていた.そこで本研究ではパラメーターの設定が不要で高精度な計測を実現することを目的とし,ロンキグラムからコマ収差を計測する回帰モデルを機械学習で構築した.ロンキグラムに現れる縞の位置と形状を利用して収差を推定するため,畳み込みニューラルネットワークを用いたモデル構造とした.この回帰モデルをSTEMに組み込むことで,コマ収差を自動で精度良く測定および補正することが可能となった.
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