2021年度 人工知能学会全国大会(第35回)

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[4C2-TS-1] コンテンツ指向とAI

2021年6月11日(金) 11:00 〜 12:40 C会場 (TS / OS会場 1)

司会:細見 岳生(NEC)

11:00 〜 12:40

[4C2-TS-1-01] コンテンツ指向とAI

井手 一郎1、清田 陽司2、山西 良典3 (1. 名古屋大学、2. 株式会社LIFULL、3. 関西大学)

人工知能(AI)技術によって様々な課題解決が報告される一方で,人間と同様にコンテンツを処理するためには,その特性を分析し,課題設定し,技術を選定する必要がある.人間が何らかのコンテンツについての情報処理を行う上では,意識的・無意識的にコンテンツの特性を捉えた情報処理を行っている.しかし,AI技術そのものはコンテンツを取り巻くコンテキストにどのような課題が内在し,どのような技術によって解かれるべきかは考慮していないことが多い.多くの課題が技術的に解決するようになってきたからこそ,これらは人間が考えるべき研究の観点であると言える.AI技術に対する課題解決への期待が高まるなかで,人間と同様にコンテンツを捉えたコンテンツ指向なアプローチは,産業的にも高い有用性が期待される.例えば,栄養価のみならず見た目や場の雰囲気に着目することで飲食の評価は大きく異なるし,住まいの選定では入居者の生活スタイルへの適応度によって同じ物件であっても評価は変わる.人間が無意識で捉えている物語のおもしろさの秘密がわかれば,漫画や映画などに対する創造性へのフィードバックが可能になる.本チュートリアルでは,コンテンツを取り巻くコンテキスト全体を踏まえて課題を設定し,コンテンツの創造,コンテンツの分析,コンテンツの応用といった各課題に取り組む研究アプローチであるコンテンツ指向研究の方法論についていくつかの研究事例をベースとして解説する.

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