2021年度 人工知能学会全国大会(第35回)

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オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-4 Affective Computing

[4D3-OS-4b] Affective Computing(2/3)

2021年6月11日(金) 13:40 〜 15:20 D会場 (OS会場 2)

座長:寺田 和憲(岐阜大学)

14:20 〜 14:40

[4D3-OS-4b-03] 予測的符号化を用いた内受容感覚・外受容感覚・固有感覚の統合モデル

〇平井 優芽1、堀井 隆斗1、長井 隆行1,2 (1. 大阪大学、2. 電気通信大学)

キーワード:予測的符号化、マルチモーダル、感情

身体に関する感覚は内受容感覚,外受容感覚,固有感覚で構成されており,特に心拍や血圧などの内受容感覚の予測誤差は感情と密接に関係している.しかし,実際に内受容感覚に入力があったときだけでなく,例えば過去に嫌な経験をした物を見るだけで嫌な気持ちになるように,他の感覚の情報から過去の経験が想起され,感情が生まれることもある.そのため感情研究では身体に関する感覚を統合して処理することが重要である.本研究では,予測的符号化の原理に基づき構成した内受容感覚,外受容感覚,固有感覚を高次領域にて統合する計算論モデルを提案する.実験ではこの3つの感覚を持つロボットアームを想定し,見た物体を持ち上げるタスクのシミュレーションを行った.結果として提案モデルは課題を繰り返し経験を積むことで高次領域にて物体に関わる概念を形成し,外受容感覚の情報から内受容感覚と固有感覚に関わる情報を予測することができた.また,高次領域での概念形成度合いに従って感覚信号の予測誤差が変化することを確認した.更に,提案モデルが示す内受容感覚の予測誤差信号を,その微分値で分類することでそれぞれの変化特性と感情との関わりについて議論した.

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