2021年度 人工知能学会全国大会(第35回)

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オーガナイズドセッション » OS-4 Affective Computing

[4D4-OS-4c] Affective Computing(3/3)

2021年6月11日(金) 15:40 〜 16:20 D会場 (OS会場 2)

座長:鈴木 健嗣(筑波大学)

15:40 〜 16:00

[4D4-OS-4c-01] 仮想エージェントとの認知再構成法における自動思考の同定

〇設樂 一碩1、田中 宏季1、足立 浩祥2、金山 大祐2、阪上 由香子2、工藤 喬2、中村 哲1 (1. 奈良先端科学技術大学院大学、2. 大阪大学)

キーワード:認知再構成法、仮想エージェント、自動思考、メンタルヘルス、対話処理

認知再構成法とは,物事に対する解釈や考え(自動思考)を,客観的な思考に修正するスキルを身に着けるトレーニングである.認知再構成法は確立された精神療法であり,認知行動療法の治療技法の一つに位置付けられている.メンタルヘルスケアの促進を目的として認知行動療法を行う仮想エージェントが提案されてきた.その一方で,対話内容の定量的な分析が不足している.そこで我々は,仮想エージェントとユーザの認知再構成法に基づく対話データを用いて,自動思考に関するユーザ応答を分析した.精神科医による評価の結果,36.1%(36人中13人)の実験参加者が自動思考の同定に不成功であった.そこで,自動思考の同定を誘導可能にするための基盤技術として,自動思考の同定の成功・不成功の2クラス分類を行う分類モデルを提案する.対話実験で収集した自動思考の文章と,書籍中の自動思考に関する語彙リストを訓練データとし,教師あり学習を行った.その結果,0.833のF1 scoreを示した.本分類モデルは,仮想エージェントによる自動思考の動的な誘導に有効な性能であると考えられる.

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