2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[2K1-GS-10] AI応用:気象・流体

2024年5月29日(水) 09:00 〜 10:20 K会場 (44会議室)

座長:石川 達也(IBM)[[オンライン]]

09:20 〜 09:40

[2K1-GS-10-02] 雲力学と深層学習を用いた日射量短時間予測手法の開発

〇佐々木 潤1、宇都宮 健志1、岡田 牧1、山口 浩司1 (1. 日本気象協会)

キーワード:気象予測、深層学習、雲力学、物理法則に基づくニューラルネットワーク

太陽光発電システムの運用のためには、高精度な日射量の予測情報が不可欠である。本研究では、6時間先までの短時間予測を対象とする。従来、日射量の短時間予測には、局地気象モデルや気象衛星画像を初期値とした移動予測が用いられてきた。しかし、これらのモデルは初期値の推定精度や複雑な雲の挙動を記述する表現力に課題がある。本研究では、従来モデルの課題を克服し、予測精度を改善するために、雲力学と深層学習を融合した新しい予測モデルを開発した。初期場となる雲分布は、気象衛星画像とvision transformerを用いて推定される。雲の移流に関わる大気力学過程は、流体力学方程式を基本として構成され、雲の生成・消滅に関わる雲物理過程に関しては、neural networkにより定式化される。ネットワーク全体をend-to-endで学習することで、各物理過程が矛盾なく最適化されて、高精度な予測モデルが構築される。実際に、深層学習による標準的な移動予測手法、及び気象庁による局地気象モデルと比較したところ、6時間先のRMSE(二乗平均平方根誤差)やバイアス誤差に関して、本モデルが最も優れた性能を示した。

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