[3A1-GS-5] エージェント：

[3A1-GS-5-01] 共同注意名付けゲームに基づく人間機械系における共創的学習

奥村 亮太¹、谷口 彰¹、萩原 良信¹、〇谷口 忠大¹ (1. 立命館大学)

キーワード：人工知能、記号創発、マルチエージェント

本研究では，人間と機械のペアで共同注意名付けゲーム（以下JA-NG）をプレイする記号創発のコミュニケーション実験を行う．
この実験では人間の参加者とコンピュータで分散的なベイズ推論が行えるのかを調査する．その結果，人間とコンピュータがJA-NGを行うことによって，ARIが上昇することを確認した．また，Metropolis-Hastings法に基づく受容確率に従うモデルとJA-NGを行った人間が，他の比較モデルよりと行なった人間よりも高いARIを記録し，より正しいサインの事後分布に収束していることを確認した．これらの結果は，人間もMetropolis-Hastings 名付けゲーム（以下MHNG）を行い，それによって人間と機械である程度の知覚情報の統合が行えることを示唆している．これはMHNGが人間の記号創発を説明する妥当な理論であることを支持すると同時に，人間と機械が共創的に学習できる可能性を十分示していると考えられる．今回の実験は９人という少数の参加者で実験を実施し，分析していたため，今回得た知見の信憑性を得るために，さらに参加者を募り，統計的な検定を行うことが必要である．