2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4Xin2] ポスターセッション2

2024年5月31日(金) 12:00 〜 13:40 X会場 (イベントホール1)

[4Xin2-16] グラフ間距離に基づく遺伝子制御ネットワークの重要遺伝子抽出法の提案

〇大島 将1、岡本 有司2、原田 陽平2、鎌田 真由美2、奥野 恭史2,3 (1.京都大学 医学部、2.京都大学 医学研究科、3.理化学研究所計算科学研究センター)

キーワード:遺伝子制御ネットワーク、グラフ間距離、グラフニューラルネットワーク、個別化医療

個別化医療に向けて、遺伝子変異に基づくがんの治療薬の設計が行われている。治療の標的となる遺伝子の候補が膨大であるため、遺伝子制御ネットワークベースの治療薬設計に変化しつつある。現在では、「マスターレギュレーター」と呼ばれる遺伝子制御ネットワークにおける中心的な遺伝子の抽出ががん治療薬設計の重要な課題となっている。しかしながら、マスターレギュレーターには明確な基準は存在せず、これまでの同定方法は遺伝子制御ネットワークの構造情報を十分に活用していない。そこで本研究では、個別の患者に与えられる遺伝子制御ネットワークに対する、新しいマスターレギュレーター推定法を提案する。提案手法は、グラフニューラルネットワークによって構成されるグラフ間の距離を用いているため、遺伝子制御ネットワークの構造情報を利用したマスターレギュレーターの推定が可能となる。さらに、生存時間解析やがん疾患との関連性との照合を行うことにより、本手法の有用性と妥当性を示す。これにより、より効果的ながん治療薬の設計が可能となり、個々の患者に最適な治療戦略の開発に寄与することが期待される。

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