[3P5-OS-9a] Affective Computing

[3P5-OS-9a-03] 五感を通じた感情の惹起とロボットへの実装のための一考察

〇日永田 智絵¹ (1. 奈良先端科学技術大学院大学)

キーワード：感情、内受容感覚、外受容感覚

人工知能分野において、これまで数多くの感情研究が行われてきており、一定の注目を集めている。人工知能分野だけでなく、心理学や神経科学の分野においても、感情研究は盛んに行われており、感情のメカニズムについても徐々に明らかになってきた。例えば、内臓などの身体内部の感覚である内受容感覚が感情のコアの役割を担い、大脳皮質の一領域である島皮質が感情を表象しているといった内容である。人工知能分野で感情を扱う際にも、素朴心理学的な直感的な感情の印象に基づいた研究だけでなく、これまで明らかになってきた感情メカニズムを考慮し取り入れた研究の推進が必要である。そこで本発表では、改めて五感を通じて生じる感情について、これまでの研究結果を基に議論を行うとともに、ロボットへの実装のために必要な要素について議論を行う。