[4Q1-GS-10] AI応用：分析・解析

[4Q1-GS-10-05] 文書間類似度をアンケートの回答分析へ応用した事例報告

〇圭室 俊雄¹、高橋 裕¹ (1. 専修大学)

キーワード：文書間類似度、定性情報分析、アンケート回答分析

定性情報の分析にて、分析者の主観を最小化し、客観的かつ信頼性の高い結果を得ることは極めて重要な課題である。そのためには分析者のバイアスや先入観が結果に及ぼす影響を軽減する方法が求められる。この課題に対して、文書間類似度（以下、類似度）が注目を集めてきた。類似度は、近年の自然言語処理（NLP）技術の急速な進展に伴い、その精度が向上し、応用範囲も拡大している。 特に、アンケートの回答や記述試験結果の分析において、類似度は効果を発揮する。例えば、教師が記述試験を評価する際には、正解との整合性や乖離を確認することで評価者の主観を最小化することが可能となる。同様に、マーケターがアンケート結果を分析する際にも、仮説との整合性や乖離を検証することで主観的な判断を抑制が可能になる。 本研究では、このような類似度をアンケートの回答分析へ応用した事例について具体的に紹介し、その中で正解と回答の類似度を比較した結果について報告する。また、この手法を通じて得られる利点だけでなく、今後解決すべき課題についても報告する予定である。