2015年 第76回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.3 酸化物エレクトロニクス

[14p-2H-1~15] 6.3 酸化物エレクトロニクス

2015年9月14日(月) 13:45 〜 17:45 2H (222)

座長:吉松 公平(東工大),打田 正輝(東大)

14:15 〜 14:30

[14p-2H-3] パイロクロア型Ir酸化物薄膜の磁気ドメイン形成における格子歪の効果

〇(D)藤田 貴啓1、小川 翔平1、打田 正輝1、小塚 裕介1、川﨑 雅司1,2 (1.東大院工、2.理研CEMS)

キーワード:イリジウム、パイロクロア型酸化物、磁気輸送現象

パイロクロア型Ir酸化物(Ln2Ir2O7, Ln: 希土類元素)は、all-in-all-out構造と呼ばれる反強磁性磁気秩序を示す。この磁気秩序には時間反転対称性で結びついた二種類の磁気ドメイン構造(all-in-all-out, all-out-all-in)が内在している。近年、この磁気構造に起因した特異な磁場応答や、磁気ドメイン境界における高い電気伝導状態の発現などの興味深い現象が理論的に予想されており、工学的応用に向けた見地からも磁気ドメインの制御法への関心が高まっている。本研究では、薄膜の格子歪による磁気ドメインの制御を企図し、異なる格子定数を有するパイロクロア型Ir酸化物薄膜を同種の基板上に作製し、磁気ドメインの選択形成における格子歪の効果を調べた。