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[15a-4E-6] 蛍光像と軟Ⅹ線像の相関による軟Ⅹ線像中のオルガネラ構造分布
キーワード:軟X線、相関、蛍光
「水の窓」波長域(λ=2.3nm ~ 4.5nm)の軟Ⅹ線は、水を透過し、炭素や窒素により吸収されるため、含水生物細胞の高空間分解の観察に向いている。一方で、この波長域を利用した生物細胞の軟Ⅹ線像は、細胞による強い吸収により微小なオルガネラ構造が同定できない。この課題を解決するために、本研究では蛍光色素を用いて染色したマウス精巣ライディッヒ細胞の蛍光像と軟Ⅹ線像の2枚の画像から、主成分分析法を用いて画像処理を行い、蛍光像によるオルガネラの空間分布と軟Ⅹ線像によるその構造の詳細な構造を抽出することを試みた。得られた軟Ⅹ線吸収率像、Phalloidinの蛍光収率像と共通構造を表わす解析画像を比較した結果、得られた画像が高い空間分解能で細胞骨格の分布を表わしていることが分かった。