2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » シリコン結晶における不純物制御の科学 ~ゲッタリングが描くウェーハの未来像~

[5p-A204-1~9] シリコン結晶における不純物制御の科学 ~ゲッタリングが描くウェーハの未来像~

2017年9月5日(火) 13:30 〜 17:45 A204 (204)

小野 敏昭(SUMCO)、仮屋崎 弘昭(グローバルウェーハズ・ジャパン)

15:45 〜 16:00

[5p-A204-6] Si中のCu4複合体の新しい構造

白井 光雲1、藤村 卓巧1 (1.阪大産研)

キーワード:銅不純物、複合体欠陥、電子構造

シリコン中のCu4個からなる複合体欠陥は従来、置換位置のCu(s)の周りに格子間位置のCu(i)が3個結合し、C3vの対称性を持つ構造と思われていた。ところがそれよりももっと安定な構造を発見した。前者をN型、後者をU型と称して、それぞれの特徴を研究した。U型は置換位置のCu(s)がanti-bonding siteに大きく変位し、対称性の高いCu4の四面体構造を形成する。さらにその近接する4つのSi原子と併せて、12面体構造Cu4Si4を形成する。Cu4Si4全体はTd対称性を持つ。U型はN型に比べて0.5eV形成エネルギーが低く、安定である。その電子構造は共有性結合のものから金属的結合に変じている。U型がなぜ安定化、その電子構造から論じる。