2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

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CS コードシェアセッション » 【CS.9】7.1 X線技術と7.4 量子ビーム界面構造計測のコードシェアセッション

[5p-S44-1~10] 【CS.9】7.1 X線技術と7.4 量子ビーム界面構造計測のコードシェアセッション

2017年9月5日(火) 13:30 〜 16:15 S44 (第5会議室)

豊田 光紀(東北大)

13:30 〜 13:45

[5p-S44-1] 集光X線試料照明によるラジアル・ヒルベルト変換顕微鏡の高精度化と試料光学異性の識別に向けた試み

香村 芳樹1、澤田 桂1、水牧 仁一朗2、大和田 謙二3、綿貫 徹3、石川 哲也1 (1.理研SPring-8センター、2.高輝度光科学研究センター、3.量研機構)

キーワード:X線イメージング、ラジアルヒルベルト変換、光学異性

我々はらせん型フレネルゾーンプレート(S-FZP)を結像光学素子として用いた新しいX線結像顕微鏡の構築に成功した。集光光学素子と、その焦点面に置かれたS-FZPの間に試料を置き、S-FZPに試料複素透過率をFourier変換した波面を照射することで、結像面で理想的なradial Hilbert(RH)変換像を得た。RH変換像では、一般に、試料の境界が強調され観察される。我々は、時計回りと反時計回りのS-FZPから得られる二枚の像の差を利用し、試料後面に生じるエネルギー流の渦に対応する信号を観察することにより、光学異性の識別が可能な事を示した。これらのデモンストレーション実験の結果と、エネルギー流の渦観察の意義について述べる。