2017年第64回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

15 結晶工学 » 15.1 バルク結晶成長

[14a-F203-1~13] 15.1 バルク結晶成長

2017年3月14日(火) 09:00 〜 12:30 F203 (F203)

荻野 拓(産総研)

09:00 〜 09:15

[14a-F203-1] [講演奨励賞受賞記念講演] 溶液媒介相転移による医薬化合物アセトアミノフェンの準安定形成長(Ⅱ)

藤本 吏輝1、森 陽一朗2、高橋 義典2,3、丸山 美帆子2、吉川 洋史2,4、岡田 詩乃3、安達 宏昭2,3、杉山 成5、高野 和文3,6、村上 聡3,7、松村 浩由3,8、井上 豪2,3、塚本 勝男2,9、吉村 政志2、森 勇介2,3 (1.阪大工、2.阪大院工、3.株式会社 創晶、4.埼玉大院理工、5.阪大院理、6.京府大院生命環境、7.東工大院生命理工、8.立命館大生命科学、9.東北大院理)

キーワード:結晶、医薬、転移

これまで我々は、超音波印加による結晶化技術を用いて解熱鎮痛薬アセトアミノフェンの準安定形(Ⅱ形)の晶出制御を報告してきた。最近、Ⅱ形結晶よりも不安定形(高溶解性)である三水和物の結晶化に成功し、溶液中で結晶が安定に存在できることを明らかにした。溶液中に複数の多形が共存すると、不安定形の溶解、安定形の成長が進むことが一般に知られている(溶液媒介相転移)。そこで我々はこの現象に着目してⅡ形と三水和物間の溶解度差が小さくなる低温条件で溶液媒介相転移を行い、経時安定性に優れる高品質Ⅱ形結晶が得られることを明らかにした。