6:30 PM - 6:45 PM
[15p-E205-19] Demonstration of thresholdless lasing in a quantum dot nanolaser
Keywords:quantum dots, photonic crystals, nanolasers
無閾値レーザ発振では、励起強度-光出力カーブにおいてキンク(閾値動作)を示さずに、自然放出状態からレーザ発振状態に遷移する。これは、自然放出結合定数(β)が極めて1に近づいた際に発現することが知られており、それゆえ無閾値レーザは、高β化によるレーザ高性能化の一極限と考えることも可能である。一方、その発振の確認を光出力カーブのみで行うことは不適当であり、コヒーレンス特性などついての多角的な実験観測が必要となる。その意味で、特に量子ドット(QD)系において、明確な無閾値レーザ発振を報告した例は知られていない。今回我々は、量子ドット⁻フォトニック結晶(PhC)ナノ共振器系に対して共振器共鳴励起を用い、直線的な光出力カーブを示す無閾値レーザ発振を実現した。そのレーザ発振状態への遷移は、出力強度、線幅、2次コヒーレンス関数、緩和振動などの多角的な実験観測により確認した。