2017年第64回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.3 酸化物エレクトロニクス

[17p-419-1~10] 6.3 酸化物エレクトロニクス

2017年3月17日(金) 13:30 〜 16:00 419 (419)

木下 健太郎(鳥取大)

15:45 〜 16:00

[17p-419-10] 固体電解質LiZr2(PO4)3 中でのLi 拡散経路の第一原理計算による解析

池田 稔1、大野 隆央1、三石 和貴1、稲熊 宜之2、舩山 耕生2、森 大輔2 (1.物材機構、2.学習院大理)

キーワード:固体電解質、第一原理計算、Li 2次電池

全固体Li 二次電池の固体電解質としてNASICON 型の構造を有するLiZr2(PO4)3に着目した。LZPO は低温のα’ 相 と高温のα 相 があり300Kで相転移する。α 相 は菱面体晶でR3 c の対称性があり、Li イオン伝導は高いが、その伝導経路は明確ではなかった。そこで、α-LZPO のイオン伝導経路とその活性化エネルギーについて、第一原理計算により解析した。初期配置でLiを6bサイトに置き、1600Kで300ps間の軌跡から、Liは18eサイトには存在せず、6bサイトを中心とした36fサイト位置に存在しており、時間とともにホッピングして伝導していることが判明した。36fサイトのLiの個数は、0、1、2であり、最大2個のLiが存在する。NEB計算によると、活性化エネルギーは0.64 eVとなる。