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[21p-431B-3] 大気中MOCVD法によるZnS窓層の作製と評価
キーワード:ZnS、II-VI族化合物、窓層
耐放射線性小型撮像素子としてCdTe光電変換膜を用いたFEA撮像素子用の窓層として、これまではCdS膜を用いてきた。しかし、リーク電流低減のためにCdS膜厚を大きくすると波長500 nm以下の感度が低下する。そこで、CdSよりも大きなバンドギャップを有する窓層が求められる。今回、CdS窓層の成膜法である大気中MOCVD法を用いてZnS窓層の成膜を行ったので報告する。得られた膜をX線回折により評価したところ、ウルツ鉱構造(WZ)の(002)あるいは閃亜鉛鉱構造(ZB)の(111)のピークが観測された。また、透過スペクトルを測定したところ、吸収端は400 nm程度であり、CdS(禁制帯幅:2.42 eV)よりも大きな禁制帯幅の膜が得られていることがわかった。