11:00 〜 11:15
[18a-E308-8] 単層グラフェンへの構造規定欠陥の導入と電気化学水素ポンプ法によるプロトン透過能評価
キーワード:グラフェン、プロトン、欠陥
本研究では、Arイオン照射により、構造が規定された原子空孔をグラフェン膜内に作製し、この欠陥構造がプロトン透過能に与える影響を評価した。Arイオン照射時間により、1011 ~ 1012 cm-2の欠陥密度、すなわち30 ~ 5 nm間隔で原子空孔を再現性良くグラフェン内に作製可能であることを示した。また、電電気化学水素ポンプ法によりプロトン透過能の評価を行った結果、原子空孔の導入によるプロトン電流の増加が観察された。以上、Arイオン照射によりグラフェン膜内に一様に原子空孔を作製し、電気化学的手法により原子空孔がプロトン透過能に寄与していることを実験的に初めて明らかにした。