2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.2 評価・基礎物性

[18p-E302-1~16] 12.2 評価・基礎物性

2019年9月18日(水) 13:45 〜 18:15 E302 (E302)

田中 啓文(九工大)、山田 洋一(筑波大)、永村 直佳(物材機構)

17:45 〜 18:00

[18p-E302-15] 弱く相互作用する分子スピン系の幾何配置に依存した機能

櫻井 亮1、Koley Pradyot1、青野 正和1 (1.物材機構MANA)

キーワード:分子スピン、ナノクラスター、複雑系

弱く相互作用する分子スピンを自己組織的な成長過程を利用して表面に並べ、分子の幾何的な配置によって作り出される新機能を探索している。溶液中の表面化学反応によって、酸化グラフェン表面に直径2nm程度の均一な有機金属錯体ナノクラスターを並べ、さらに電荷移動によってナノクラスターを構成する個々の分子が個別にスピンを持つシステムを作り出した。孤立したナノクラスターは常磁性的な挙動を示すが、ナノクラスター間の距離を短くするとスピン間に局所的な相関が生まれた。試料の化学的な評価結果と共に、スピン相関生成と表面幾何配置の関係などを述べ、弱い相互作用系のスピンダイナミクスやメカニズムについて議論する。