2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

15 結晶工学 » 15.4 III-V族窒化物結晶

[21p-E310-1~12] 15.4 III-V族窒化物結晶

2019年9月21日(土) 12:45 〜 16:00 E310 (E310)

小林 篤(東大)、難波江 宏一(ウシオオプトセミコンダクター(株))

15:45 〜 16:00

[21p-E310-12] van der Waals基板上の二次元III族窒化物の安定構造と電子状態

屋山 巴1、Lu Anh Koa Augustin3、森下 徹也2,3、中西 毅2,3 (1.工学院大学、2.産総研CD-FMat、3.産総研MathAM-OIL)

キーワード:III族窒化物半導体、低次元物質、密度汎関数法

二次元窒化ガリウム(2D-GaN)は理論的にその存在が予測されてきたが、近年実験において多層GaNナノシートの作製が可能になったことで2D-GaNは現実的なナノ材料候補として注目を集めている。本研究では、実験において2D-GaN成長用基板として期待できる、van der Waals (vdW) 基板に着目し、この上に生成した2D-GaNの構造と電子状態を第一原理計算によって調べた。基板上の2D-GaNの構造安定性を調べたところ、基板なしの場合に安定である複数の構造が、基板ありの場合にも安定に存在することがわかった。一方で、基板上では不安定となる構造も見出され、vdW基板を用いることで、基板との強い結合を持たない2D-GaNを形成できる可能性が示されたと同時に、基板が生じるポテンシャルが、2D-GaNの構造に無視できない影響を及ぼすことも明らかとなった