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[11a-M113-3] 共焦点ラマン分光マッピングを用いたホモエピタキシャルダイヤモンド中の転位の評価
キーワード:ダイヤモンド薄膜、転位、ラマン分光
我々の研究グループは、ダイヤモンドパワーデバイスの漏れ電流を誘起する欠陥の検出を目的に、カソードルミネッセンスマッピングによる高輝度Band-A発光点やエッチピット法による凝集型ピットなど、デバイスに影響を与える特徴的な欠陥を報告してきた。このような欠陥評価には、多角的な視点が必要不可欠である。近年、他材料で非破壊かつ簡便な共焦点ラマン分光による欠陥の可視化が注目されているが、ダイヤモンドでの詳細な報告は少ない。本研究では、共焦点ラマン分光を用いてホモエピタキシャルダイヤモンド中の転位の評価を試みた。その結果、ダイヤモンド中の転位の伝播を転位近傍の圧縮歪と引っ張り歪に由来する歪のペアとして、可視化できることがわかった。またその歪のペアの結晶学的な方向からダイヤモンド中の2種類の転位を判別できる可能性が示された。