2019年第66回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

2 放射線 » 2.2 検出器開発

[12a-M103-1~11] 2.2 検出器開発

2019年3月12日(火) 09:00 〜 11:45 M103 (H103)

人見 啓太朗(東北大)

09:15 〜 09:30

[12a-M103-2] 重粒子線がん治療場での線量評価を目的としたSiC半導体検出器の開発

加田 渉1、大木 佑哉1,2、大崎 晃平3、山﨑 雄一2、牧野 高紘2、大島 武2、松村 彰彦3、酒井 真理3、花泉 修1 (1.群馬大、2.量研、3.群馬大重粒子)

キーワード:炭素線、SiC、線量計測

量子メスやマルチイオン照射技術などの先進粒子線がん治療法が進歩するにつれて、広範囲の線エネルギー付与(LET)をカバーでき、かつ空間的に限られた領域ごとの線量を評価する手法の開発が喫緊の課題となっている。これに対して高いエネルギー分解能を備えるSi半導体検出器を用いた線量計開発が進んでいる。しかしながら、放射線耐性や生体等価性において課題が残る。本課題に対応する検出器候補として、4H SiC Schottky Barrier Diodeを用いた荷電粒子検出器を開発し、臨床用炭素線のLET分布の測定に供した。既存電離箱型線量計により評価されたブラッグカーブ各点において測定されたLET分布は、プラトー領域からブラッグピーク領域に向かうにつれて高LET側へシフトした。本結果からSiC荷電粒子線検出器が重粒子線計測に応用可能であることが確認された。