2020年第81回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

7 ビーム応用 » 7.1 X線技術

[9a-Z25-1~5] 7.1 X線技術

2020年9月9日(水) 09:00 〜 10:15 Z25

豊田 光紀(東京工芸大)

09:30 〜 09:45

[9a-Z25-3] フレネルゾーン開口を用いた後方散乱X線イメージングの検討

志村 考功1、細井 卓治1、渡部 平司1 (1.阪大院工)

キーワード:X線, レンズレスイメージング, 後方散乱X線イメージング

後方散乱X線イメージングは物体にX線を照射した際に散乱されるX線を用いて被写体を画像化する手法で、一般的な透過型撮像法と比べ、軽元素に対しても比較的高感度であり、試料をX線源と検出器の間に配置する必要がないといった特徴ある。現在、後方散乱X線イメージングは、X線をビーム状に絞って試料に照射し、試料上を走査することで行われており、長い測定時間がその利用普及の障害となっている。そこで本研究ではレンズレスイメージング技術のひとつである符号化開口を用いたイメージング手法の適用を検討した。レンズを用いずに2次元検出器の直前に開口を配置して測定を行い、計算機処理により被写体の像を再構成する手法であり、主に可視光を用いた実証例が報告されている。被写体を照明するX線をビーム状にする必要がなくなり、干渉性も不要で、多数のX線源で照明することも可能となるため、測定時間の大幅な短縮が期待できる。