[12p-A408-1~7] 12.7 医用工学・バイオチップ

△ [12p-A408-3] 微小管滑走に対する電場の時空間的変化の影響

〇(M1)畑澤 研太¹、川村 隆三²、星野 隆行¹ (1.弘前大院理工、2.埼玉大院理工)

キーワード：キネシン、微小管、分子間相互作用制御

電子線のラスタースキャンによってバーチャル電極(VC)を形成していることによるVC範囲内外における時空間的な電位の変化による微小管滑走の一時停止割合を評価するために、電位の変化が大きいラスタースキャンの端であるVC範囲の右端と微小管中心からの距離毎の微小管滑走一時停止割合を解析した。結果、VC範囲の左右端、すなわちラスタースキャンの両端部の微小管滑走一時停止割合がラスタースキャン中心部より高いことを示した。これは微小管とキネシンの相互作用の一時停止に化学反応による化学種の蓄積ではなく，電位の時空間的な高速変化は電気二重層とコンデンサでの通電や誘電泳動の要因となり、微小管滑走に影響を与えると考えられる。このことは微小管とキネシンの相互作用の理解と制御方法の改善につながり、微小管滑走のアクチュエータとしての工学的応用につながる。