2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.6 ナノバイオテクノロジー

[23p-E104-1~16] 12.6 ナノバイオテクノロジー

2022年3月23日(水) 13:00 〜 17:30 E104 (E104)

住友 弘二(兵庫県立大)、三浦 篤志(北大)、瀧ノ上 正浩(東工大)

13:30 〜 13:45

[23p-E104-3] インフルエンザウイルスHAとFab抗体の複合体に関するMD-FMO連携計算による解析

〇北原 駿1、秋澤 和輝1、奥脇 弘次1、山本 詠士2、平野 秀典2、泰岡 顕治2、望月 祐志1,3 (1.立教大理、2.慶應大理工、3.東大生研)

キーワード:鳥インフルエンザウイルス、MD-FMO連携計算、相互作用解析

鳥インフルエンザウイルスによるパンデミックの潜在的なリスクは健在であり、感染に関わる表面のヘマグルチニン(HA)と抗体との相互作用の詳細な理解が重要です。フラグメント分子軌道(FMO)計算による先行研究では、HAとFab抗体の複合体(PDB-ID=1EO8)に対して相互作用解析が行われましたが、構造の揺らぎは考慮されていませんでした。そこで今回、分子動力学(MD)シミュレーションによる多数の構造サンプルに対して一括してFMO計算を行うMD-FMO連携アプローチを1EO8に適用し、単一構造と動的構造で残基間相互作用を比較しました。その結果、相互作用エネルギーの変化から構造揺らぎの重要性が確認できました。また、動的構造では界面付近で水の関与する水素結合が効くことがわかりました。