2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.5 有機太陽電池

[25p-E206-1~9] 12.5 有機太陽電池

2022年3月25日(金) 13:30 〜 16:00 E206 (E206)

マーディー リチャード(京大)、伊澤 誠一郎(分子研)

13:45 〜 14:00

[25p-E206-2] オペランドESR分光法を用いた3元系PTzBT太陽電池の開放電圧向上機構の解明

〇薛 冬1、山口 世力1、斎藤 慎彦2、尾坂 格2、丸本 一弘1,3 (1.筑波大数物、2.広大院先進理工、3.筑波大エネ物質科学セ)

キーワード:有機薄膜太陽電池、電子スピン共鳴、開放電圧向上機構

高分子太陽電池は低製造コスト、大面積化可能、フレキシブル等の特徴を持つため盛んに研究されている。近年、光エネルギー変換効率は著しく向上している。しかし、内因的な動作機構等は未だ十分には解明されていない。高分子PTzBT(Fig. 1a)を用いた逆構造高分子太陽電池はITICを活性層に添加することで高変換効率と高耐久性になることから注目されている。電子スピン共鳴(ESR)分光はミクロな観点から有機デバイス内部の電荷状態や分子配向などを観察し、素子の動作機構や劣化機構を解明できる手法である。本研究では、オペランド光誘起ESR分光法をPTzBT:ITIC:PC61BMを用いた高分子太陽電池に適用し、素子中の電荷蓄積状態を直接的に観測し、素子の開放電圧向上機構やITIC添加効果を微視的な視点から研究したので報告する。