The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[II-29-10_12] 栄養・飼養(II-午前)

Fri. Mar 29, 2019 10:30 AM - 11:00 AM 第II会場 (8号館8302講義室)

Chairman:Hiroshi Kajikawa

10:50 AM - 11:00 AM

[II29-12] 20および24ヵ月齢と畜した日本短角種の飼料摂取量と枝肉成績および差益試算

Shiba Nobuya, Mai Imanari (Tohoku Agricultural Research Center, NARO)

【目的】肉用牛生産において早期出荷はコスト低減につながることが期待されるが,同時に枝肉価格の低下による収益低下が懸念される.そこで日本短角種の早期出荷を想定し,飼料摂取量と枝肉成績を調査し,飼料費と枝肉価格の差益を試算して比較した.【方法】9ヵ月齢の日本短角種去勢牛9頭を用いて粗飼料多給型肥育を開始した.肥育用配合飼料を肥育前,中,後期にそれぞれ体重あたり1.2,1.4,1.6%給与し,粗飼料はチモシーサイレージを全期間飽食給与した.4頭は20ヵ月齢(20ヵ月区)で,5頭は24ヵ月齢(24ヵ月区)でと畜した.【結果】体重は肥育終了時に24ヵ月区で697kg,20ヵ月区で624kgであったがその差は有意では無かった.1日当たりTDN摂取量に有意差は無かったが,総飼料摂取量は配合飼料,粗飼料ともに24ヵ月区で有意に大きかった.枝肉重量,大網膜脂肪重量,皮下脂肪の厚さは24ヵ月区が大きかった.第6胸椎部の組織割合は,赤肉および骨の割合が20ヵ月区で,脂肪組織割合が24ヵ月区で有意に大きかった.肉質格付け項目に有意な差は無かった.20ヵ月区は飼料給与量が少なくなるものの枝肉重量が小さくなるため,同じ枝肉単価では枝肉価格から飼料費を引いた差益は,24ヵ月区より小さくなる.同等の差益となるためには20ヵ月区で150円/kg程度高い枝肉単価が必要と考えられた.