The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[IX-29-18_20] 栄養・飼養(Ⅸ-午後)

Fri. Mar 29, 2019 1:30 PM - 2:00 PM 第IX会場 (8号館8502講義室)

Chairman:Hirokuni Miyamoto(IMS, RIKEN)

1:40 PM - 1:50 PM

[IX29-19] 豚の消化率推定のための人工消化試験法の簡易化

YAMAMOTO AKEMI1, Higo Yurie1, Murakami Aki2 (1.Gifu Univ., 2.Nihon nousan)

【目的】豚の飼料の簡易栄養評価法として,胃および小腸の消化を模倣した2ステップ人工消化試験法が開発されている(古谷ら,1979).本試験では,古谷らの方法で用いている豚の小腸液を市販のパンクレアチンに替え,その添加量等の培養条件について検討して人工消化試験の改良法を設定するとともに,豚における回腸および全消化管での消化率が既知の飼料を用い,改良法による人工消化率から豚の消化率を推定する場合の推定精度について検討した.
【方法】パンクレアチン溶液の調整方法およびその添加量,培養時間について検討した.推定精度の検討には,粉砕粒度の異なるトウモロコシ飼料4点,玄米3点および配合飼料4点の合計11点を用い,乾物,CPおよびエネルギーの人工消化率を測定した.
【結果】培養条件の検討の結果,人工消化試験法は次のように設定した.第1ステップ:試料を三角フラスコに秤量し塩酸酸性のペプシン溶液を加え,39℃,4時間培養後,溶液を中和する.第2ステップ:パンクレアチン溶液を10ml加え,39℃で4時間培養後,残さをろ紙に集めてその成分含量を測定し,各成分の人工消化率を算出する.供試飼料11点における各成分の人工消化率(x)と豚の消化率(y)から得られた回帰式の推定精度(残さの標準偏差,RSD値)は,について乾物,CPおよびエネルギーについて,それぞれ,3.2,6.2および3.3%となった.