The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

口頭発表

[IX-29-18_20] 栄養・飼養(Ⅸ-午後)

Fri. Mar 29, 2019 1:30 PM - 2:00 PM 第IX会場 (8号館8502講義室)

Chairman:Hirokuni Miyamoto(IMS, RIKEN)

1:50 PM - 2:00 PM

[IX29-20] ブタへの生菌剤(ビタコーゲン)添加が成育成績、飼料の消化性および腸内細菌叢へ及ぼす影響

Ban Tomomi Tokuda1, Motoyama Kaede1, Nakata Arisa1, Yamamoto Chisato2, Kimoto Seiji2, Matsui Hiroki1 (1.Mie Univ., 2.Seiwa)

【目的】ビタコーゲン(セイワ)は微生物発酵生成物で,ウシやヤギにおいて飼料への添加により消化率が向上することが示唆されている.本試験ではブタにおける飼料へのビタコーゲン添加が離乳から出荷までの成育成績などに及ぼす影響を検討した.【方法】供試動物として,離乳後の雌ブタ10頭(10±0.5kg)を供試し,16週間の飼養試験を行った.供試飼料はそれぞれの成長段階に応じた飼料(離乳後期:3週,子豚期:7週,肥育期:6週)を基礎飼料として用い,無添加の対照区とビタコーゲン添加区(VC区)を設定した.試験期間中の飼料は自由摂取とし,飼料摂取量および体重を定期的に測定した.また,子豚期および肥育期の終わりに指示物質法による消化試験を行った.直腸糞について3および12週目においてそれぞれ1回ずつ採取し,次世代シーケンサーを用いて腸内細菌叢の解析を行った.【結果】離乳後期飼料から子豚期飼料への切り替え時に両区ともに飼料摂取量の減少がみられたが,VC区においてその減少量が小さかった.また,肥育期のVC区において対照区と比べてDM,OM,NDFおよびEEの消化率が有意に高くなった.腸内細菌叢に関しては,12週目において腸内細菌叢の多様性が対照区と比べてVC区で増加していることがわかった.以上の結果から,ビタコーゲンの添加は腸内細菌叢を変化させ,ブタにおいて成長や肥育を向上させる可能性が示唆された.