[P29-07] アフリカ産作物残渣に付着する微生物コミュニティーと乳酸菌の分類
【目的】アフリカ産作物残渣の良質なサイレージを調製するため,シュガーケーン(Saccharum officinarum L.)トップとコーン(Zea mays L.)ストーバーに付着する微生物コミュニティーの解析および乳酸菌の同定を行った.【方法】2017年9月にモザンビーク国マプト工業団地の圃場で栽培され,収穫直後のシュガーケーントップとコーンストーバーを供試し,16S rDNAシーケンス解析に基づき菌種の同定を行った.【結果】分離菌株の細胞形態,生理生化学性状およびAP50 CHの糖類発酵パターンから,五つのグループ(A~E)に分類された.グループAとBはすべてDL乳酸を産生する桿菌で,その発酵形式はそれぞれホモとヘテロ発酵型であった.一方,グループC~Eはすべて球菌であり,そのうちグループCはD(-)乳酸を産生するヘテロ発酵型で,グループDはL(+)乳酸を産生するホモ発酵型,グループEはDL乳酸を産生するホモ発酵型の乳酸菌であった.16S rDNAの全領域塩基配列の解析結果に基づき,これらの分離菌株は,それぞれLactobacillus plantarum,Lactobacillus brevis,Weissella cibaria, Lactococcus lactisおよびPediococcus acidilacticiに同定した.