The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[VI-29-04_06] 遺伝・育種(VI-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:30 AM - 10:00 AM 第VI会場 (8号館8402講義室)

Chairman:Keigo Kuchida

9:40 AM - 9:50 AM

[VI29-05] 岩手県内における黒毛和種の経済的評価に基づく遺伝的改良量の推定

Haneda Masaki1, Takahata Hiroshi1, Kumagai Mitsuhiro1, Sasaki Osamu2 (1.Iwate Agricultural Research Center Animal Industry Research Institute, 2.National Agriculture and Food Research Organization)

【目的】産肉能力について(公社)全国和牛登録協会が推定する枝肉形質の育種価は,牛の評価に有用である.岩手県では枝肉重量,歩留基準値,脂肪交雑の育種価を希望改良量により重み付けした指数値を算出し選抜に利用している.一方,畜産物としての枝肉は市場価格により評価されるため,今回は経済性から牛を評価するため,形質間の相対的経済価値を求めて重み付けした場合の遺伝的改良量を推定する.

【方法】平成25年から平成29年にと畜された岩手県関連黒毛和種の枝肉データ及び血統データを用い,VCE(Ver.6.0.2)により遺伝的パラメータを推定した.形質間の相対的経済価値の推定は,平成29年度に県内でと畜され,全国農業協同組合連合会岩手県本部が扱った枝肉データを用いた.多元配置分散分析により各形質が価格に及ぼす効果を推定し,回帰式により現在の平均値から1単位改良した時の価格上昇量を求め,相対的経済価値とした.遺伝的改良量の期待値はSIndexにより推定した.

【結果】相対的経済価値は枝肉重量2,147円,歩留基準値2,277円,BMSNo. 56,616円であった.年あたり遺伝的改良量(10%更新時)の期待値は,枝肉重量2.56kg,歩留基準値0.07,BMSNo.0.18と推定され,希望改良量の指数値によるもの(枝肉重量1.20kg,歩留基準値0.10,BMSNo.0.21)より枝肉重量が高くなった.