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[XIV29-33] 牛ロース芯への新適応二値化処理を用いた画像解析によるBMSの判定
【目的】従来の画像解析ではロース芯内の肉色の明暗により正確な二値化が困難である場合があり,脂肪面積割合の過小評価が課題となっていた.本研究では,より高精度な新手法による画像解析を用いたBMS判定を目的とした.【方法】2017年1月から12月に北海道内の枝肉市場に上場された黒毛和種,乳用種,交雑種2,508頭の格付BMSおよび新適応二値化処理(新手法)による画像解析形質を用いた.脂肪面積割合,あらさ指数および新細かさ指数の組み合わせごとに格付BMSの平均値を求め,BMS判定3次元マトリックスを作成した.最大あらさ指数およびロース芯面積によって条件付けを行うことでBMSを判定した.【結果】新手法を用いることで,従来法より適切に脂肪交雑を認識できることが確認された.ロース芯内の明暗により従来法で大きく過小評価されたロース芯の脂肪面積割合は適切に評価された(58.0→69.0%).新手法による推定BMSと格付BMSとの差が±1以内の割合(推定精度)は96.5%と高い値を示した.黒毛和種,交雑種および乳用種における推定精度は,それぞれ95.9,99.5および100%となった.また,格付BMSが2,3,4,5,6,7,8,9,10,11および12の時,推定精度はそれぞれ100,99.6,98.7,96.6,97.5,97.0,93.1,96.2,89.4,93.2および94.7%となった.