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[I-18-09] コーンコブ主体キノコ廃菌床発酵飼料の評価と乳牛の乳生産におよぼす影響
【背景】キノコ廃菌床発酵飼料(廃菌床飼料)の素材は複数あり,成分の安定性や家畜の生産性への影響は一様でない.本研究は,コーンコブ主体廃菌床飼料の発酵品質,成分および乳生産への影響を明らかにすることを目的とした.【材料と方法】①菌種別廃菌床の成分,廃菌床の発酵過程の温度,調整後の真菌類と乳酸菌の量および異なる調整時期の廃菌床飼料の成分を測定した.②廃菌床飼料を給与された2牛群において,給与飼料の内容と牛群検定成績からエネルギー充足率および乳量の変化を調査した.【結果】①3種の廃菌床の水分率は56.1~71.3%,CPは7.8~11.9%,ADFは30.1~31.6%の範囲であった.調整中の温度変化は,夏季は初日に18.8℃で4日目に30.0℃に達し,27日目に25.0℃で安定し,冬期は低値で推移した.調整後のpHは夏季に3.9,冬期に4.2で,乳酸の割合が高かった.調整日の異なる廃菌床飼料(n=10) の乾物中の成分(平均±S.D.)は,CPが11.1±2.1%,ADFが32.7±3.4%,NFCが20.6±5.4%,TDNが54.3±3.2であった.②2牛群の廃菌床飼料を全飼料の乾物重量の5%または11~12%まで給与し,305日乳量は,利用前の時期と同様か増加の傾向があった.以上から,廃菌床飼料の発酵状態は良好で,給与飼料全体の乾物重量の12%を給与しても乳生産に影響は無かった.