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[I-18-15] 牛舎外環境への馴致が春の放牧移行期における泌乳牛の食草量および乳生産に及ぼす影響
【目的】昼夜放牧への移行期における数時間の放牧馴致は食草量および栄養素代謝を改善する(日畜学会第125回).本報告では牛舎外環境のみへの馴致が昼夜放牧移行後の泌乳牛の食草量および乳生産に及ぼす影響を検討した.【方法】ホルスタイン種泌乳牛12頭を用い4月18日から6月29日まで実施した.全頭を2群に分け(初産3頭,経産3頭),1群は4月18日から飼料給与時間以外を牛舎外のパドックで飼養(試験区),もう1群はそれ以前と同様に牛舎内で飼養した(対照区).5月4日以降,全頭をペレニアルライグラス主体マメ科混播草地4haに昼夜放牧した.馴致期間中は同基準でコーンサイレージ主体飼料を給与し,昼夜放牧移行後は併給飼料を給与しなかった.血液および反芻胃内容液を週1もしくは2回採取し同時期に食草量および乳生産を測定した.【結果】昼夜放牧移行後,食草量および乳生産量は初産牛では差はなかったが経産牛では試験区で多かった(初産-対照,初産-試験, 経産-対照,経産-試験:食草量;15.9,16.0,17.8,19.9 kgDM/日,乳生産量;24.0,23.2,31.6,36.6kg/日).昼夜放牧移行後の体重は両区共に一旦減少したが,その減少量は試験区で小さかった.反芻胃内アンモニアおよびVFA濃度に処理間に有意な差はなかった.血中NEFA濃度は昼夜放牧移行後に急上昇し,その上昇量は試験区で小さかった.